グレーゾーン金利が存在したはいつ頃?

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闇金業者のイメージ

グレーゾーン金利という言葉がかつて世間を騒がせました。法律の改正とともに、グレーゾーン問題は解決されたといっていいかもしれません。ところで、このグレーゾーン金利はいつ頃生まれ、いつ廃止されたのでしょうか?今回は、そんなグレーゾーン金利の歴史に迫ってみます。

グレーゾーン金利の発生から撤廃まで

グレーゾーン金利が廃止されて数年が経過していますので、キャッシングと縁のない方などはとくにこの言葉を聞いてもあまりピンと来ないかもしれません。しかし、現在でもグレーゾーン金利時代にお金を借りていた人たちが過払い金請求などを行っています。グレーゾーン金利は現在進行形の問題といっても言い過ぎではありません。

グレーゾーン金利とは?

お金の貸し借りに関する法律には、「出資法」と「利息制限法」の2つがあります。実は、利息の上限を設定する法律が2つあることが、グレーゾーン金利を生み出すそもそもの原因でした。

法律が改正されるまでの上限金利の仕組みは、利息制限法では上限金利20%と定め、出資法では29.2%まで金利を課すことが許されていました。法律に「29.2%までの金利でお金を貸してもいい」と明記されていますので、たとえ利息制限法で定めた上限金利を上回る金利で貸し付けても、違法にはなりません。つまり、利息制限法で定めた上限金利と出資法で決められた上限金利(20%~29.2%)までの金利は、黒に近いグレー部分ということで、グレーゾーン金利とよばれていたのです。

いつからあった?

グレーゾーン金利は、利息制限法と出資法の齟齬から生まれた問題ですので、2つの法律が誕生したのと同時に生まれたといっていいかもしれません。利息制限法と出資法が誕生したのが1954年5月ですから、消費者金融業者が誕生する前から顕在していた問題といえるでしょう。

撤廃された背景

高金利で貸し付ければ、お金を貸すほうは利益が増大して儲かりますが、お金を借りる側からすれば、苦しい借金地獄が待っているだけです。そのため、高金利で貸付けられた個人やその家族が苦しみ、自殺や一家心中にまで発展するケースも少なくありませんでした

1990年代以降になると、バブルが崩壊して不況の時代に突入します。会社のリストラや失業で職を失う人も増え、お金に困る生活者も後を絶ちませんでした。お金に困れば、消費者金融などでお金を借りて何とかしのぐことになりますが、高金利で貸し付けられるため、借金を返すための借金を繰り返す自転車操業で乗り切り、多重債務に苦しむ人が急増したのもこの時代でした。

無理な取り立てや暴利で自殺や一家心中に追い込まれる人が増え、社会問題となったことで、グレーゾーン金利の廃止を訴える機運が高まります。そこで2006年の6月に利息制限法と出資法の改正が行われ、上限金利が20%に統一されました。事実上、この法改正により、グレーゾーン金利は廃止され、どんな業者もお金を貸すときは、金利は最高で20%までということになったのです。

グレーゾーンがなくなってどうなった?

悪徳業者がはびこるキャッシング業界を是正するために、法改正が行われ、グレーゾーン金利も撤廃されました。それだけでなく、総量規制とよばれる新たなルールも誕生し、無理な貸付けから利用者の生活を守る仕組みが生まれました。

総量規制とは?

総量規制とは、消費者金融や信販系業者がお金を貸し付ける際に守るべきルールのことです。これらの業者がキャッシングやカードローンなどで個人にお金を貸す場合、以下の条件を守る必要があります。

  • 収入の3分の1を超える金額を貸し付けてはならない
  • 専業主婦がお金を借りる場合、夫の同意を得ること

総量規制は、低収入の人が無造作にお金を借りて生活が破綻することのないよう、一定の歯止めをかけるためのルールといえます。収入に応じた貸付条件を設定することで、節度ある貸付けや借入の環境形成に効果があります。

ちなみに、総量規制は消費者金融や信販系業者を対象とした法律ですので、銀行のカードローンには適用されません。そのため、銀行カードローンには収入に関係なく、お金が借りられますが、その分審査も厳しいといわれます。収入がなければ、そう簡単に高額融資は期待できないでしょう。

身近な存在となったキャッシング

グレーゾーンが撤廃されたことにより、悪質な業者も減り、以前と比べキャッシングの環境は大幅に改善されたといえます。近頃は、女性を対象にしたレディースローンや、個人事業者向けのビジネスフリーローンなども増えてきました。その結果、キャッシング業者はより身近になり、借りやすい雰囲気が生まれているといっていいでしょう。

しかし、その一方で、「ソフトヤミ金」とよばれる業者の問題や、債務整理を経験した利用者に高金利でお金を貸し付ける悪徳業者もまだまだ多数存在するといわれます。キャッシングを利用する際は、良質な業者をしっかり見極め、利用されない心構えも大切といえるでしょう。