警察からお金を借りる方法

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警察官の写真

どんなに気を付けていても財布を落としてしまうことはあります。落とした場所の見当がつくならまだいいかもしれませんが、長い時間歩いていた場合などは途方に暮れてしまいますね。落とした財布が見つかっても現金や中に入っているカード類が無事という保証はありません。

それでも、外出中であればひとまず家に帰らなくてはなりません。「定期も電車賃もない…でも帰らなきゃ…」、そんな極限状態のときには近場の交番に行ってみるのも手です。家に帰れないなどのやむを得ない状況限定で、警察を借りられる場合があるのです。

頻繁に利用できるものではありませんし、もちろん生活費のあてにすることはできません。しかし、緊急事態に備えて、警察でお金を借りる方法を覚えておいて損はないでしょう。今回は警察からお金を借りる具体的な方法や、注意点についてお伝えしていきます。

警察以外からお金を借りる方法は、こちらのカテゴリー内の記事を参考にしてください。
お金を借りる方法で比較

公衆接遇弁償費を利用する

あまり知られていませんが、警察ではやむを得ない事情を抱えた人にお金を貸すことが制度として定められています。「公衆接遇弁償費」というこの制度により、所持金が全くない場合でもお金を借りて家に帰ることができるわけです。この制度の具体的な内容について、以下で触れていきます。

公衆接遇弁償費でお金を借りる条件

警察は銀行や消費者金融のような賃金業者ではありません。お金を借りるルートとして一般的ではないのです。賃金業者のように借入前に審査が行われるというよりも、むしろ限られた条件下でしかお金を借りられないと思った方がいいでしょう。その条件は以下のようなものです。

  • 盗難・紛失により所持金が0円の場合
  • 行方不明者、身元不明者として一時的に保護された場合
  • 病気、事故などにより保護されたとき、救護を行うための経費として

こうした条件を見ていただければわかるように、警察からお金を借りることができるのはあくまで緊急時のみです。例えば「服が欲しい」といった理由でお金を借りることはできません。実際に陥ることが多いのは「盗難・紛失により所持金が0円の場合」かと思いますが、この条件を満たしていても実際にお金を借りられるかどうかは警察官の恩情によるところが大きいのです。昨今はスマートフォンが普及していますので、「友人に連絡を取れば何とかなるでしょ?」と言われてしまうケースもあります。

公衆接遇弁償費の限度額

公衆接遇弁償費で借りられる限度額は基本的に1,000円です。また1,000円までなら必ず借りられるというわけではなく、帰りの電車賃が200円ならぴったり200円だけしか借りられません。あくまで現状を解決するための最小限の額しか融資を受けられないということです。

厳密に言うと、場合によっては1,000以上の額を借りることはできます。その場合は交番の事務担当の承認や、書面の記入が必要になるなど、より煩雑な手続きとなります。いずれにせよ、例えば10万円を超えるような高額な融資は現実的ではありません。

警察管がポケットマネーを出す場合も?

非常にレアなケースですが、警察管が個人的なポケットマネーを貸してくれることもあるようです。中には公衆接遇弁償費の限度額を超えて、3万円を自腹で出してくれた親切な警察管がいたという話もあります。もともと1960年に公衆接遇弁償費の制度が出来る前まではこうした費用は警察管がポケットマネーを出していたといいます。しかし、いずれにせよ過度な期待は禁物ですし、そもそも警察官の給料は税金で賄われているということを忘れてはいけません。

公衆接遇弁償費の注意点

公衆接遇弁償費は「給付」でなく、善意の「貸付」です。相手は警察ですから、利用するときは注意しないと逮捕されてしまうことすらあります。公衆接遇弁償費を利用する際の注意点をあらかじめ知っておきましょう。

公衆接遇弁償費の返済方法

当然ながら、借りた公衆接遇弁償費は返済する必要があります。原則、お金を借りた交番に再び足を運び返金することになりますが、旅先などで借りた場合は最寄りの交番での返金にも応じてくれることがあるようです。口座振り込みで返金したというケースもあります。

公衆接遇弁償費の返済が遅れると?

公衆接遇弁償費の制度を利用しお金を借りたのにも関わらず、お金を返金しなかった場合はどうなるのでしょうか。故意ではないならまだしも、わざと返さないような場合は立派な犯罪です。この場合は詐欺罪が適応され、実際に逮捕されている例も少なくありません。何度も繰り返すようなら確実に捕まりますので、悪い使い方はできないということです。

低い返済率に廃止の動きも…

残念ながら公衆接遇弁償費の返済率は100%ではありません。公衆接遇弁償費を悪用した詐欺も頻発しており、地域によっては返済率が3分の1を下回っているところもあるようです。こうした地域では公衆接遇弁償費を廃止しようという声も高まっています。もしものときに警察を頼れなくなってしまうのは心細いですね。

警察は生活に困窮しているときにお金を借りる場所ではありません。しかし、今回ご紹介したような知識を覚えておくといざというときに役立つかもしれません。利用しないにこしたことはありませんが、警察でもお金を借りられるということは胸にとどめておくといいでしょう。