武富士は貸金業法の改正によって潰れた?

裁判所のイメージ

武富士と言えば、レオタードを着た女性が華麗なダンスをするテレビCMでお馴染の、大手消費者金融です。あの爽やかな印象のCMから、消費者金融に対する暗いイメージが明るいイメージへと変わった方も少なくないのではないでしょうか。さて、何年も前には有名だった武富士ですが、今では営業を終了してしまいました。どうして武富士は営業をストップするに至ってしまったのでしょうか? 今回は、賃金業法と武富士についてお伝えします。

武富士ってどんな会社だったの?

武富士とは、2013年3月まで営業していた大手消費者金融です。「武富士ダンサーズ」と呼ばれるレオタードを着用した女性たちのダンスは、1991年から2003年までテレビCMとして放送され続けており、消費者金融を利用したことのない人にもその名を知らしめました。また、テレビCMには多くの芸能人を起用していたことから、消費者金融のイメージを明るいものへと変えた業者だと言えるでしょう。そんな武富士は、いつしか消費者金融業界でトップの座まで登りつめ、誰もが知る存在となったのです。

しかし、2003年・2006年と賃金業法が立て続けに改正されたのをきっかけに、2000年代後半から武富士の業績は悪化していきました。法律で定められた金利の上限がこれまでよりも低くなったため、改正以前に消費者金融からお金を借りていたお客さんたちに、払い過ぎた利息を「過払い金」として返還しなければならなくなったのです。このような経緯から、徐々にトップの座から追いやられた武富士は、紆余曲折を経て2013年に営業終了することになりました。

賃金業法ってどんな法律なの?

そもそも貸金業法とは、どのような法律なのでしょうか。貸金業法は1983年5月13年に公布された法律です。同じ年の11月1日に施行されました。貸金業法では、貸金業を営む業者の適正な運営を目的としています。その中で定められているのは、貸金業を営む業者を登録制度にしたり、利息の上限を定めたり、業者が貸し付けできる金額を限定したりと、私たちが安全にお金を借りられるような決まりです。

貸金業法があるお陰で、私たちがあまりに高すぎる利息を支払ったり、自分の収入以上の金額を借入してしまったりといった、トラブルに巻き込まれずに済んでいるのですね。誰もが知っている大手の消費者金融から、あまり名前は知られていないけれども便利な中小の消費者金融まで、正規の消費者金融であればすべての業者が、この法律のもとで融資サービスを提供しています。これからキャッシングを利用する方は、きちんと貸金業法に則って商売をしている業者と契約するよう、気をつけておきましょう。

知っておきたい賃金業法① 総量規制

収入のまったくない専業主婦が消費者金融からお金を借りられないのは、「総量規制」という決まりがあるからです。総量規制では、消費者金融からお金を借りるときに、その人の年収の3分の1以上の金額は借りられないように定められています。

消費者金融から大きな金額の融資を受けるとき、審査の際に収入証明書を提出しなければなりませんよね。これは、賃金業法における総量規制のために、年収を証明する書類が必要だからなのです。申し込みをする方は「どうして給与明細を提出しなければならないんだろう……」と面倒に感じるかもしれませんが、これには賃金業法が関係していたのですね。

知っておきたい賃金業法② 執拗な取立て行為の規制

ひと昔前の消費者金融と言えば、滞納してしまった人の家に恐い男性複数人がやって来て、恫喝するかのように取り立てをするイメージがありました。いつの間にかこのような話を聞かなくなりましたが、実は2006年の賃金業法の改正において「夜間に加え日中の執拗な取立て行為の規制」が決められています。これによって、正規の消費者金融業者で滞納をしてしまった際も、ひと昔前のように恐ろしい取り立てはされなくなったようです。

貸金業法を守らない業者の存在

業界トップの武富士が潰れた原因とも言われている貸金業法は、私たちが安全にお金を借りるためのルールを定めた、大切な法律でもあります。しかし、現代においても貸金業法を守らず、違法に営業を続けている業者は後を絶ちません。このような違法な悪質業者は「ヤミ金」と呼ばれています。こういった業者からお金を借りるのはトラブルのもとになりますから、くれぐれもお気をつけください。

お金を借りるなら知っておきたい貸金業法

これからキャッシングやカードローンを利用する予定があるならば、貸金業法について知っておいて損はありません。いざという時に、法外な金利や取り立てからあなたを守ってくれるのが貸金業法です。過去に払い過ぎた利息がある方も、賃金業法によって過払い金請求ができるようになりました。お金を借りるなら、必ず法律に則って営業している正規の業者を利用して、安全に借入しましょう。